poem 4



「夜のしじまに」


受話器をクレードルに戻して
私は静寂に包まれる

とりあえず夜に抱かれて
とりあえず私を取り戻そう

風に揺らぐ葉音に耳をすませたら
私は歓喜に包まれる

あなたの言葉が心を震わせる
あなたの笑顔が心を惑わせる

とりあえず夜風に吹かれて
とりあえず月の光を浴びていよう

受話器をクレードルに戻して
私は「あなた」に包まれる






「別れ」


風を含んで広がるカーテン
ここからは哀しみが見えるね

くぐもって響くあの人の声は
遥か以前の心の揺らぎ
流れ出る言葉の羅列は
強ち嘘とは言い切れない

過去と未来を結ぶ約束
真夏に見る逃げ水のようだね

波間に揺れる思い出を
高潮のような思いを全て
覆い尽くせたらいいのに






「想い」


堆く積み上げられた あなたへの想い
ためらいを開放して抱きしめる
ほのかな期待と淡い切なさを
浅葱の空にとかして

瞳で 
音で 
体温で 
あなたの全てを
感じることができればいいのに
私の戸惑いの全てに
気づいてもらえればいいのに 






「FEVER」


溶けそうなアスファルトに揺らめく蜃気楼
厚く盛り上がった入道雲の幾重もの陰影
熱に浮かされるままに
夏に身をゆだねて 何処までも行こう

思考はお休みさせて
本能の赴くままに
遠慮なんていらない
心が欲しがるままに
夏に身をゆだねて 何処までも進もう






「ナチュラル」


手のひらに感じるあなたの温もり
握り返して私の思いを伝えよう
肩にかかる私の髪を
そっと整えるあなたの指は
私の心の襞をも梳かしてゆく

私が見つめるとあなたが微笑むように
あなたが苦しむと私は切なくなる
だから笑っていよう
いつも微笑んでいよう

夜の帳が降りると月と星が輝くように
抜けるような高い空に、白い雲が似合うように
私は私でいようと思う
あなたはあなたでいて欲しいと願う

あなたが見つめるその先に
私は笑ってる?
あなたが囁く空間に
私がまどろんでいる?







「雨」


濡れたアスファルトを

走り抜けるタイヤの飛沫

絡みつく湿気と

低く垂れ込めた雲

肩にかかる雨粒が私を運ぶ

微涼を求めて川べりに佇めば

漣をたたえて流れゆく川面に

飲み込まれてゆく銀色の粒


泣きたくなるのは何故だろう







「すれ違い」


    でたらめな言い訳に
怠惰な相槌を打てば
意気地のない涙が溢れて落ちる


片肘をついて溜息をつくあなた

両肘で震えがちな心を支える私

溢れるあなたの言葉は
優しさに似た思い上がり
あふれ出る私の涙は
切なさに似た独りよがり






「沈黙」


離れそうな背中

伸ばした指先を丸めて

溜息もつけない


静かに

静かに

時よ、流れて

きっかけを与えないように

息を殺して

視線を落として

















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