* essay *



   香りの魔法、コスメの魔力               vol.5


  私にとって香水は勿論、好きな香りはある種の『精神安定剤』であるといえよう。
 ある時は疲れを取り除く助けになり、またある時は不安を解消すべく、癒しを提供してくれる。
 またある時には弱い気持ちの後押しをしてくれるパワーを与えてくれたりもする。
 幾つか、気に入った香りはあるのだが、学校へ行くときやジムへ行くときはグリーンノートであったり、
 柑橘系の香りでさっぱりと・・・というのが多い。 
 逆に自由に過ごす時間や、意識したお出かけの時には少し含みのある香りを楽しむ。
 大人の女性らしい優しさであったり、華やかさなどを表現できるものが多い。
 私にとって香りは単なる「好み」という域を超えた存在なのだ。
 気持ちが前向きになれないときなどは、香りをつけ忘れると、たちまちとても大変な忘れ物をしたような
 思いに駆られることだってある。
 同じ香りでも、その日の体温の高さで香りが左右されることもある。
 それは柔らかく、はかなげな抵抗だ。

  先日、異性の友達と話をしているときに『化粧をしている女性』について意見を交わした。
 よく言われるのは素顔がきれいな女性がいい・・・と言う意見だ。確かに綺麗に越したことはない。
 しかし、彼は『女性が化粧をすると戦闘態勢に入ったような感じがして好きなんだよね』と言った。
 夫も、私が化粧をしている途中に鏡越しに顔を覗き込んでくることがある。
 『お化粧をしているところを見るのも好きなんだよね』と言う。
 変わった人だ・・・と笑っていたが、友達の話を聞くとまんざら変わっているわけではないのかなと思えなくもない。
 私もかつて、化粧なんてしなくても血色がよく見えればそれでいいんだ・・・と思っていた時代があった。
 それが夫の褒め言葉に乗せられている内に、本当に化粧の魔力の虜になってしまった。
 別に化粧がうまいわけでもないし、特別な道具があるわけでもない。
 朝起きて、佇まいを直し、道具を前にするときテンションはまだ低い。
 様々な手順を踏んで化粧していくうちに私はキモチを切り替えていっている気がする。
 うまく肌に馴染まないときは、出かけたい気持ちが萎えてしまうコトだって少なくない。
 化粧を施すことによって、友達の言う『戦闘態勢』に入っているのかもしれない。
 決まったときは眠気すら起こらないのだ(笑)
 そうやって私はいい意味で自分を追い込んでいくことが出来るのだ。
 アイラインやマスカラの出来が、眉の形や、チークの位置がその日を決めるといっても過言ではない。
 そういう状況を私は日々楽しんでいるのだ。 そして、夜までの・・・その日限りの『作品』を。
 香りも化粧も私を落ち着かせてくれ、気持ちを引き締めて走り出させてくれる力の源なのだから・・・。

 夜の帳が降りて、私は甘い香りに包まれて眠る。
 明日また繰り返される、自分という作品を完成させる儀式を心待ちにして。      































































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